2018年6月1日前橋に、群馬県および関東近県の大規模災害医療の中核となる病院として構想された前橋赤十字病院が開院しました。建設当初からアートインホスピタル導入のお話があり、今回は日本画の西野陽一さん、陶芸家の八木明さん、ステンドグラスの中野竜志さんにお声がけし、4人のコラボレーションで院内の空間を2年に亘り考察し素晴らしい作品が完成しました。(撮影/荒木大甫)


左から中野さん、山本、西野さん、八木さんです。

 

今回のアートインホスピタルを象徴するステンドグラス。1階本館から外来棟への通路3箇所に設置。左から西野さん『森の詩』、山本『太陽の詩』、八木さん『水の詩』、ガラスと割付を中野さんが担当、制作。「水と緑と詩のまち」と呼ばれる前橋の自然と光を表現しました。

 

西野陽一作品『流れ藻の伝説』日本画、1階患者支援センターに設置。青の階調に吸い込まれそうな、左右4m60cmの大作です。

西野陽一作品『流れ藻の伝説』日本画、1階患者支援センターに設置。青の階調に吸い込まれそうな、左右4m60cmの大作です。

 

八木明作品『LINE 2018-1/LINE 2018-2』陶板壁画、1階患者支援センター前通路に設置。2つの壁面に青白磁の陶板が埋め込まれ、抽象的な文様がハーモニーを奏でています。

 

八木明作品『青白磁弦文入れ子鉢』、3階高度救命救急センターの家族ラウンジに設置。直径2mmから21.5cmまでの入れ小鉢が50点、オブジェとしての器が整列しているさまは壮観です。

 

八木明作品『青白磁面取蓋物(三面)』右巻きと左巻きの2点、2階健康管理センターの待合室に設置。螺旋の造形が魅力的な作品です。

 

中野竜志作品『泉の森』ステンドグラス、3階高度救命救急センターの家族ラウンジに設置。同設置場所の八木明作品『青白磁弦文入れ子鉢』の器が水の流れになり、ステンドグラスの中に表現された「泉」へと辿り着く、コラボレートされた作品です。

 

山本容子作品『アリスのお茶会』アクリル、キャンバス、4階小児病棟入口に設置。不思議の国のアリスの世界に子供たちを優しく誘ってくれる作品です。入院生活の退屈さを紛らわせてもらえればと作家の願いを込めて。

 

山本容子作品『チューリップ畑をつまきで』ステンドグラス、4階小児病棟プレイルームに設置。作家著書、絵本『チューリップ畑をつまきで』からイメージを膨らませ制作したステンドグラスです。部屋のマットも芝生のカラーリングにしました。

 

エクラ7月号(6月1日発売)に、見開き6ページで前橋赤十字病院のアートインホスピタル取材記事が掲載されました。是非ご一読ください。