2005年2月23日に山の上ホテルで、河合隼雄さんの対談相手をした。河合さんは初対面の私をながめつつ、ホーッ、それで?ソウ、それから?と合いづちを打って下さった。そのリズムにのり、どんどん子供だった頃の思い出がずるずると出てきたことに驚いていた。

対談後談としてこんな文章を下さった。書き出しを伝えたい。

 

びっくりのなかに個性が輝いている人 河合隼雄

驚きのない人生というのは、実につまらないと思う。山本さんの人生は「びっくり」に満ちている。そして、ひとつひとつのびっくりのなかに山本さんの個性が輝いているのだ。びっくりのなかから個性が生まれ、個性がびっくりを生み出している。

 

今もずっとこの調子で生きている。そして今も胸に抱きしめている宝物の言葉です。

山本容子


対談集あなたが子どもだったころ[完全版] 河合隼雄
発行:中央公論新社
発売:2024年7月22日
定価:1,100円+税





おこちゃん
著:山本容子
発行:小学館
発売:1996年2月9日