LUCAS MUSEUM|山本容子美術館 

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TITLE:【Gallery】Let's go to my gallery 〜はなうた巡礼〜

January 21.2021



『かなりや』1998年 ソフトグランド・エッチング、グワッシュ / 紙 20×16cm  ©️Yoko Yamamoto


Artist's Notes:
小さい頃から歌うたびに涙があふれ、ひどいと怒っていた。「唄を忘れた」だけなのに、かなりやを「後(うしろ)の山に棄て」たり「背戸(せど)の小薮に埋め」たり、果ては「柳の鞭でぶちましょか」とは。私のいちばん嫌いな歌だ。2度目の♪うーたをわすれたかなりやは(※左)の音符を描いた時、悲しげな、にらんでいるような鳥の目と眉毛に見えたので、そのまま目にした。付点8分音符の点がほくろのようでもある。♪やなぎのむーちでぶちましょか(※右)では、鳥たちが柳のような鞭の上に乗っているが、ここに描かれた鳥たちは、いずれにしても楽しそうな顔はしていない。

   


井上陽水さんの曲は全曲歌える。青春の歌。
「青空、ひとりきり」はイントロのギターが響いたとたん、
くろんど池の上に広がっていた青空が見える。
浪人生の孤独と決意を思い出す。

一番好きな曲は「カナリヤ」だけど、聴くと胸が傷んでせつなく苦しい。
でも繰り返し口づさむ。
「カナリア、カナリア、カナリア、カナリア、カナリア、カナリア」
カナリアは私かもしれない。
初恋に破れた気持ちと、子供の頃に歌いながら泣いてしまった気分がよみがえる。



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TITLE:【Gallery】Let's go to my gallery 〜はなうた巡礼〜

January 14.2021



『雪』1998年 ソフトグランド・エッチング、グワッシュ / 紙 20×16cm  ©️Yoko Yamamoto


Artist's Notes:
「雪やこんこ」の「こんこ」とは。私には「雪が昏昏(こんこん)と眠るように降る」とのイメージがあったけれど、語源的には「雪よ来(こ)う来(こ)う」、雪を待つ気持ちを表現するものだった。絵の中の犬はすべてルーカス。「犬は喜び庭駆けまわり、猫は炬燵(こたつ)で丸くなる」(※左)様子を対比させたが、実はルーカスは雪が嫌いな犬だった。なのに雪にまみれている姿こそ昏昏のイメージだ。雪はどこから降ってくるのか空を見上げ、雪を食べたり、鼻の上に乗った雪を眺めたりしている(※右)のは、子ども時代の私である。「W N W N W(ワン、ワン、ワ)」と犬の声も描き入れてみた。

   


雪が降り積もったベランダ。シンとしていて明るい夜。
明るさの原因は降ってきそうな星たち。
群青色の夜空に輝くオリオン座が、枯木に網をかけていた。
シン。シーン。無音なのに耳に響く音。
青い色が群れて出来る、濃くて深い夜の色。
明るさを感じてしまう雪の白。鼻の先はツンと冷めたい。
ツン。ツーン。鼻の奥に香る闇。
雪が降り積もったベランダ。シンとしていて明るい夜。
明るさの原因は降ってきそうな星たち。
群青色の夜空に輝くオリオン座が、枯木に網をかけていた。

シン。シーン。無音なのに耳に響く音。
青い色が群れて出来る、濃くて深い夜の色。
明るさを感じてしまう雪の白。鼻の先はツンと冷めたい。
ツン。ツーン。鼻の奥に香る闇。



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TITLE:【Gallery】Let's go to my gallery 〜はなうた巡礼〜

January 07.2021

はじめに


2021年の幕開けにふさわしい連載を考えていました。withコロナの時代ともすれば、胸が重苦しくなります。そんな時、深呼吸をして、はなうたでも歌えたら健康になれそうだと気がつきました。で、20年前に絵本にした「はなうた巡礼」を取りあげます。絵本は現在絶版になっているので、私のエッセイや作品解説、そしてつぶやきを入れて、雑誌のような構成にしてみます。
はなうたのおもしろさは、知らず知らずのうちに口ずさんでいて、次の歌詞が出てこない時に、初めて歌っていたことに気づかされるところです。そんな時は、気分のよい時が多いですね。
ごく自然に口をついて出てくる歌は、ある時期に熱狂した何らかの時代色を帯びたものであるはず。私は母の希望で2歳4ヶ月から童謡を習っていました。おこちゃん時代のことです。詞の意味を知らないまま、"知っている"曲として歌っていた懐かしい曲は とても<はなうた的>なものだといえます。毎週木曜日にUPします。 4月1日のエイプリルフールまでお楽しみ下さい。

2021年1月7日  山本容子




『かごめかごめ』1998年 ソフトグランド・エッチング、グワッシュ / 紙 20×16cm  ©️Yoko Yamamoto


Artist's Notes:
子どもの頃、夢中で「かごめかごめ」をして遊んだが、「かごめ」という言葉は、歌詞の「かごの中の鳥は」から<籠>か、皆で中央の人を囲む遊び方から<囲む>ことだと思っていた。ところがこの絵を描くにあたって、「かごめ」とは<かがめ>、つまり、しゃがめという意味だと知った。そこで、<籠> <囲む動作> <かがむ人> (※左)を絵にした。「うしろの正面だァれ」と、遊ぶ時は必ず輪の中の人が自分で目隠しをするのがこの遊びのルール。しかし、見てはいけないと言われたら、必ず見たくなるものだ。女の子と兎(※右)が、指の隙間から見ている。

   


それにしてもなぜ <鶴と亀とすべった> の?
つるつるの状態とは、地面が凍っていたの?
雪解けが凍った。<よあけのばんに> 何時のことだろう?
暗闇の凍りついた路面で遊んでる?
<うしろのしょうめん> はおばけだ!
こわがらせて遊んでいたのですね。
鶴と亀はおばけにビックリしてずっこけたのか。



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Posted by: lucas

TITLE:【Gallery】Let's go to my gallery

January 01.2021

新年のごあいさつ


©️Yoko Yamamoto


あけましておめでとうございます。
白銀の山のアトリエは静寂。
息も白く、自然に気持ちが引き締まります。

まずとりかかる仕事は、病院の壁画。2m×6m位の絵です。
足腰や体調を整えて、いつものようにひとりきりのアトリエ仕事がはじまります。
真白のキャンバスを前にして、また自分に挑戦です。
今年もよろしくおねがい致します。

山本容子
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Posted by: lucas

TITLE:【Gallery】Let's go to my gallery 〜おこちゃん〜

December 31.2020

おこちゃんと年末のごあいさつ


©️Yoko Yamamoto


「おこちゃん」とおつき合いありがとうございました。
タイミングよく2020年12月31日にこの連載が終了しました。ビックリです。
コロナ禍の中はじめたこの連載が、大晦日にピタリと合って最終ページを迎えたからです。
絵本の表紙裏のこの絵は「またねー。元気でねー。」のおこちゃんの声です。
昭和30年から令和3年の約
70年がヒトットビー。でも心の中はまだ昭和を懐かしんでいます。
いつも元気なおこちゃんとあったか家族のなつかしい日々は、
少し心が弱くなった時に、ヒョッコリ顔を出します。
そして、心をやさしくしてくれます。

年末は、毎年そうしているように、蓮根の穴をのぞき、
黒豆にシワが出きていないかドキドキして鍋の蓋をとったり、
数の子の塩加減に慎重になったりしています。
お節料理を作っている時間は、先祖との対話の時なのです。
ひとりきりの楽しみも、こんなところに隠れています。

繰り返しほほ笑みを与えてくれるこのような時間を大切にしながら、
勇気をもって進める未来をつくっていきたいものです。
皆さんお元気でお過し下さい。
そして、良い年を迎えましょう。

山本容子
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Posted by: lucas

TITLE:【Gallery】Let's go to my gallery 〜おこちゃん〜

December 24.2020


15 『じどうしゃすきなのね


©️Yoko Yamamoto


今日はクリスマスイヴ。「真っ赤なお鼻のトナカイさん」を口ずさむ。
「真っ赤なお鼻のトナカイさんは いつも皆の笑い者」
私の鼻のテッペンには小鼻から小鼻にかけて1cm位のキズがある。
このキズは中学生位まで鼻先に色の変化をもたらした。

小学3年の時、関西から東京に転校した時、関東の冬の寒さを楽しんで霜柱観察や
足で踏んでこわす遊びをしていたら、友だちが「あっ鼻の色が変わってる。青いよ。」と言った。
それから気にして鏡をのぞくようになったのだった。

このキズは4歳の時「父が叔父に車の運転を教えている時、
近所の壁にぶつかってフロントガラスが割れてそのガラスで鼻を切った」
と、父から家族に報告された。
その時父の腕に抱かれていた私は、鼻のバンソウコウを指差しながら
「おこちゃんおはなとれちゃったの」と言ったと聞いた。
この言葉を聞いて、家族は全員青い顔になったらしい。

こうして「青い鼻とキズ」は高校生位まで心のちょっとしたキズになっていたが、
鼻がくっつく時ラッキーにも少し上向きについたのか、大人の私は、
少しツンとしたキズのある上向きの鼻が好きだ。
真っ赤なお鼻のトナカイさんの鼻も、光ることによって夜道を照らしサンタの役にたった。
ケガの功名と考える。

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Posted by: lucas

TITLE:【Gallery】Let's go to my gallery 〜おこちゃん〜

December 17.2020


14 『うみがすきなのね


©️Yoko Yamamoto


大阪堺市の大浜の海辺は、大好きな場所。そこで遊ぶわたしたち子供の姿は、アルバムに貼られている。
水着とゴムのキャップをかぶって浮き輪を腰にまいた姿はもちろんのこと、春や秋や冬の姿まで記録されている。
ワカメや桜貝をとったり、砂の城を作ったり、想像力がバクハツしていた。そして海を見ているのも好きだった。

海は季節や時間帯で変化する。波の高さや色!
砂浜で絵を描いたこともあったけど、家の中で絵を描くのが楽しかった。
思い出しながら描くと自由になれたから。
スケッチブックにピンク色の絵具をバーッとぬって、「海だー」といったら、大人がビックリしたのも覚えている。

その海水浴場は、小学二年の時、姿を消した。
「もう海に行ってはいけません」「埋め立てをします」
そして立派な臨海工業地帯が生まれ、私は海をなくした。
遊びが出来ないという理不尽をはじめて体験した。
こうして強い大人になってゆく。

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Posted by: lucas

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December 10.2020


13 『テレビがすきなのね


©️Yoko Yamamoto


応接間にはテレビが座っていた。
使っていない時は美しい布がかけられ、それを上げると観音開きのドアが開く。そしてテレビが出てくる。
午後になると近所の方々も少し集まってきて試合観戦となった。
相撲とレスリングの時は部屋は熱気を帯びていた。
皆テレビに向って声をかけたり、拍手をしたり、一体感がすごかった。
家族も集まるのでとても好きな時間だった。
ヒーローは若乃花と力道山。ライバルは胸毛の濃い朝汐と頭をかじるブラッシーだったかな。
この興奮した時間を過したおかげで、わたしはまたひとつ自分の芸を身につけたのだった。

力道山のユニフォームの黒いタイツをはいて、
その上から浴衣の帯にヒモを結んでもらい、若乃花のまわしを身につけた。
最強の出立ちを考えたわけだ。
当然上半身は裸んぼうなので、皆さんは笑ってくれたが、わたしがおんなの子なので、失笑だったのだと思う。
空手チョップをしながら相撲のまねをするおてんばなおんなの子の証明をした。

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Posted by: lucas

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December 03.2020


12 『さくらがいがすきなのね


©️Yoko Yamamoto


砂浜を散歩していてさくらがいを見つけると、とたんに5歳のわたしがでてくる。
色も形も薄くて透明なさくらいろ。そーっと指でつまんで集めていた。
大好きだったが、わたしを殺そうとしたさくらがい。

子供の頃のおたのしみは、「不思議」に出会える手品だった。
大人は皆手品を知っていて、ゲームをしてくれた。
父は洋室にいてテーブルの上のさくらがいを見ると両手をひろげ、てのひらにひとつ、さくらがいをのせた。
さあはじまるぞ。ゲンコツをふたつつくって「どっち、どっち」といいながらさくらがいを移動させる。
にらんでみているのだが、「こっち」とえらんでも当たらないことが多くて、何度もゲームを繰り返した。
どこかに隠したにちがいないと、父のそばをさがしているうちに、
もうひとつのてのひらから「こっちだよ」とさくらがいが出てくるので頭にきた。
そして今度はわたしが手品をするといって父と同じ動作をしながら、
わたしはさくらがいの移動の時、ひょいと口の中に入れた。
口の中に隠すのがわたしのアイデアだった。

ところが、勢いよく息を吸って口にいれたさくらがいは、そのままのどにはりついた!
ゲーゲーと苦しむわたしを見て、父はヒザにわたしのおなかを当てて、ゆびを口の中につっこんだという。
さくらがいは口の中を切って血と一緒に外へ出てきた。
金魚みたいにプワーッと息を吸った時のことは忘れない。
絶対にバレない隠し場所だったのに。
手品はものすごくおこられて、そして失敗に終わった。

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November 26.2020


11 『ハイヒールがすきなのね


©️Yoko Yamamoto


ハイヒールは大人の女性のくつ。あこがれだった。
わたしは「おしゃまさん」とよばれていて、おでかけの前にヘアアイロンで髪にくるくるを作ってもらうと、
母のヘアスタイルになったようで嬉しかった。

昔は今より内と外で着るものの区別がハッキリしていたように思う。
父は外から帰ってくると着物に着替えていたし、母は外出の時、自分で仕立てた洋服を着て、ハイヒールをはいた。
合わせてバックを持つと、おでかけだ。わたしはこの支度の時間がウキウキしていて好きだった。
興奮のあまり、母のハイヒールに足を突っこんでかかとを鳴らして歩いていたらすごくおこられた。
ハイヒールは大切な靴。かかとがいたむと大変なのだ。

ハイヒールの魅力はかかとが高いということを発見した日、
わたしは庭履きの木の下駄に、くぎを打つとハイヒールになる!と思いついたのだった。
祖母が「この子はテサキがキヨウだね」と言っていたとおり、
くぎを打ち終えるとすべり台のようなハイヒールが誕生したのだった。
カタカタ、ゴトゴト音を出した下駄は、母の悲鳴と共にゴミ箱行き。
だってくぎは歩くたびに表面に出てきていたからだ。
思いつきは危険と共にあると知ったのだったが、思いつき事件は続いた。

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