博多です。快晴に背中を押されて、ホテルから本屋さんまで30分歩きました。毎年展覧会を企画してくれる、本屋の2Fのギャラリーは、作家を励ましてくれる、頼もしい味方です。担当の的野さんのリクエストは、初期版画を展示すること。

 1975年23歳ではじめて発表したモノクロの大きい版画と、1992年40歳の私は、シルバーの額に小さい版画を入れてアクセサリーとして発表しました。

 

古い版画は20代の私の汗をまとって、恥かしそうに、でも若々しく整列しています。彼はこれが好きと「Beer」を指差してくれました。すると当時の私には、ビールは苦くて大人の飲み物だったことを思い出し、苦笑いになりました。

サイン会で会った方々ありがとうございました。是非会いに来てね。

 

山本容子

的野君と「Beer」の前で

一番大きい版画です。「レーズンパン」は当時のお気にいりの昼食でした。

「RAISIN PAN PARADE PARADISE」1976 etching, aquatint ©Yoko Yamamoto

71歳の私の後ろには24歳の私がいます。

25歳の時には実寸のパイナップルに夢中でした。

「Ping Pong Pineapple」1977 etching, aquatint ©Yoko Yamamoto


小さな版画たち。紙に刷った「エメラルド」や「ルビー」も銅版画です。何カラットになるのかな?


【おしらせ】

博多の「ふじ本」は、三代目が修行から戻ってこられて、新しい場所で再開されました!旨かった。スジ肉大根とゴマサバ!

山本容子