TITLE:【Gallery】Let's go to my gallery 〜詩画集プラテーロとわたし〜
May 14.2020
1 『プラテーロ』
©Yoko Yamamoto
プラテーロは、詩人ヒメネスの相棒のロバ。彼がプラテーロと呼ぶと駆けよってきます。
小さな子供のように甘えん坊ですが、芯は強くて鋼のよう。そして月のような銀の色をしています。
1 『プラテーロ』
©Yoko Yamamoto
プラテーロは、詩人ヒメネスの相棒のロバ。彼がプラテーロと呼ぶと駆けよってきます。
小さな子供のように甘えん坊ですが、芯は強くて鋼のよう。そして月のような銀の色をしています。
詩と音楽を包みこむ銅版画
刈谷政則 (編集者)
ノーベル文学賞を受賞したフアン・ラモン・ヒメネス(1881-1958)というスペインの詩人をご存知でしょうか。彼の代表作、ロバと詩人の感動的なエレジー『プラテーロとわたし』は世界中で愛されている散文詩集です。このすぐれた音楽性と豊かな色彩にあふれた作品には、イタリア生まれの作曲家カステルヌオーヴォ=テデスコが作曲したギターと朗読のための28曲があります。それが今回の企画の出発点でした。
メゾソプラノ歌手・波多野睦美さんの〈音楽に合わせた朗読〉にふさわしい斬新な日本語訳、そして、その世界を包みこむような山本容子さんの銅版画。容子さんは今回の仕事についてこう書いています――「大萩康司さんのギターの演奏と波多野睦美さんの朗読を聴きながら、銅版をオレンジ色の絵の具を塗布したキャンバスに刷った。オレンジ色のベースは、ヒメネスとプラテーロの素肌のあたたかさと、太陽があたためた大地の色、信頼関係の色。・・・・・・(詩人とロバが)時空を飛び越えた」。
こうして〈詩と音楽と絵〉が一体になった素晴らしい詩画集が生まれました。